「陰日向に咲く」を借りて観る。
図書館の返却された本の棚に置いてあって、「そういや、話題作だったのに読んでないなぁ」と思い、借りてみる。

短編の中の人たちがアレコレとあって、最後の最後に一つにまとまるような、上手いハナシの作りで、あぁこれ売れたのもわかるな、と思ってた。
その中で、オレオレ詐欺を働こうと電話をかけた先の年寄りと何回も話して、いざカネを取りにいこうとすると、というハナシが、フィクションだとは分かっているのになかなか泣けるハナシで、この一編が特によかったと思っていたら、この映画はそれをメインに据えている。

映画公開当時の宣伝文句にはあまり心惹かれなかったので観たいと思わなかったが、うーん、これ、公開当時に観ておけばよかった。原作も読んでおけばよかった。

今から5年ほど前、撮影は6年ほど前だと思うが、秋葉原ロケでは今はなき石丸電気、サトームセン、ラオックス(はまだあるか)などが写る。そして、終盤、江東区の大横川にかかる三石橋(さんごくばし)を主人公が渡るが、この橋もまた老朽化で掛け替え工事の真っ最中らしい。つまり、映画に写っているのは在りし日の姿。

ほんの5年前でもこのように移り変わりの激しい東京。そういや、ここら辺でも蔵のある家が取り壊されたり、あっちこっちで建て替えてるなぁ。みんなカネあるんだろうか。


原作そのままの映画化ではないが、これはこれでなかなかいい映画だった。
70点。

陰日向に咲く 通常版 [DVD]

204612
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