2011/1/12 「人情紙風船 [DVD] COS-031」
2011年1月12日 過ぎ去っていく日々の記録
タイガーマスクは相変わらずあちこちに出没しているようでご同慶の至りですが。
なんでこうなったのかと、誰にも頼まれないのに勝手に分析してみる。
ここんとここういう寄付のハナシが報道されることはなかった。
ランドセルをまとめて寄付、というハナシなら、言っちゃなんだがよくあること。
ただ、そこに「伊達直人」と書いてあったのが、40代以上の琴線に触れた。
子供の頃に熱中し、長じてはテレビで実際の(というのも変だけど)タイガーマスクに熱狂した世代。
あのテレビ漫画(当時はアニメとはいわなかった)の伊達直人や、ちびっこハウスの子供たちを思い出した。
観ていたころは自分も子供だったけど、今大人になり、いい年になって、その位の寄付をする金ならある。今なら自分もタイガーマスクになれるかもしれない!と思って、「俺も俺も」となった。
しかし、このニュースで心暖まったのは40代だけではなく、60代、70代もいる。伊達直人になんの思い入れもない人たちは、桃太郎だとか、遅れてきたサンタクロースだとかを名乗り、もっと若い人たちはあさりちゃんを名乗る。
で、で、では、お、おおくぼきよしを、な、名乗っている人は、ど、どうなんだろうな。よ、よく、わからないんだな。
ここんとこ、景気が悪いとか派遣切りとか無縁社会とかワーキングプアとか年金未納とか鳥インフルエンザとかそんなハナシばかりだったので、国民すべてがそういう環境に浸っていたかというとそんなことはなかったのであった。
金があるところにはあるし、儲かっている会社もある。ただ、国を覆っている雰囲気がそういう人の行動を面白く思わないようなところがあって、行動するのが憚られたのだ。それを、最初にランドセルを寄付した人の「伊達直人」という名前が風穴を開けた、と言えるのではないだろうか。
しかし、そんなことはどうだっていいのである。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011011202000040.html
(引用開始)
「自分も役に」男性が100万円 首都圏でも続々
2011年1月12日 朝刊
「伊達直人」などを名乗る人物からの寄付は、十一日も各地で相次いだ。一方で子どもたちには不向きのプレゼントもあり、施設側が困惑するケースも出ている。
千葉県君津市の君津児童相談所には六十代ぐらいの男性が訪れ、「伊達直人の寄付に影響を受けた」と百万円を寄付した。県児童家庭課によると、男性は匿名を希望しながら「自分も役に立ちたい。ランドセルを購入してほしい」と告げ、帯付きの一万円札百枚を職員に手渡した。
東京都内では、足立児童相談所でランドセル二個が、練馬区の石神井学園では旅行券と図書券十万円分ずつが見つかった。葛飾区と品川区の民間の計三施設には図書カードやランドセル、現金が伊達直人名で届いた。
世田谷区の玉川署では、七十歳くらいの男性が「養護施設に届けて」と言い、十万円相当の商品券と「子供達の為に使って下さい。伊達直人より」との手紙が入った紙袋を受付に置いて立ち去った。
「タイガーマスク」の原作者、故梶原一騎さんが昭和二十年代に入所していた川崎市中原区の児童養護施設「新日本学園」にも、ノート四十冊や色鉛筆三セットなどが届いた。紙袋には「ランドセルじゃなくてすみません」と記した伊達直人名の手紙もあった。
横浜市南区の市中央児童相談所では十日夜、ボクシンググローブなどの入った段ボール箱五つが「お役に立てば幸いです OSK32」と書いた紙を添えて置かれていた。相談所は「気持ちはうれしいが、子どもたちがすぐ使えるものではなく、宛先も差出人も不明」と拾得物として神奈川県警に届けた。
(引用ここまで)
・・・梶原一騎が養護施設にいたとは知らなかった。こういう「小ネタ」を丁寧に拾って記事にしている東京新聞はエライ。
それにしても、ここで問題にしたいのが二つ。
1)日本の税制は、寄付をする人に冷たい。また、寄付をするような風土がない。
アメリカなら、ウォーレン・バフェットの作った財団にビル・ゲイツが私財の殆ど(だったっけ)を寄付するようなのが、ある意味当たり前のようにある。つまり、稼いだ人は、社会に還元するような雰囲気(ちょっと違うな)がある。
しかし、日本では、税制の後ろ楯かないこともあり、寄付する人は多くない。
行きつけの文房具屋のオーナーは、売れ残りそうな筆記具をラオスなどに大量に寄付しているが、そんなのは例外。
「フォーブス」だかどこかで、世界に名だたる富豪に名を連ねているユニクロの柳井正とか、先のビル・ゲイツと組んで一時はマイクロソフト副社長にまでなった禿こと孫正義とか、インターネット上での物販の仕組みを造り、プロ野球チームとサッカーチームを持つ楽天の三木谷がどこかに寄付したというハナシは聞いたことがない。
ワタミの渡辺美樹はタイガーマスクに影響を受けてカンボジアに学校を寄付したとインターネットのどこかで読んだ。日曜の朝にこの人が日テレに出てくると「日曜深夜でもビルに煌々と明かりがともっているブラック企業の親玉のクセに」と不愉快なのだが、この件については許して遣わす。
ついでにいうと、かわいらしい子供服で人気を集めるミキハウスは売れ残りの服をどこかの施設に寄付しているのだろうか。
ミキハウスの服って結構高い。手間もかかっているらしいが、それなりに儲かっていることに違いはないはず。金持ち(とは限らないが)に売って儲けた金で、恵まれない子供たちに売れ残りをあげても、罰は当たらないんじゃないかね。
今どき着る服がない子供がいるのか、と思うが、都営住宅に住んでいるとある人に聞くと、服がないとか靴が買えないとか、そういう人がいるのである。
子供たちに人気のテレビゲームで儲けている任天堂やスクエアエニックスや、バンダイナムコのスケベ名誉顧問こと中村雅哉は、一代で築いた財産の少しでも恵まれない子供たちのために費やしただろうか。
マクドナルドは、病気で長期入院している子供とその親のための家を作っているから、ちょっとだけ許すが、原田泳幸は、儲けているんだからちょっとくらいポケットマネーを出せ。
「人情紙風船」の世の中で、貧者の一灯が日本中を明るくしているときに、ひねくれものの私はこういうことを考えてしまうのである。
113183
また今日もデカい字で書いてますが、全然意味はありません。
なんでこうなったのかと、誰にも頼まれないのに勝手に分析してみる。
ここんとここういう寄付のハナシが報道されることはなかった。
ランドセルをまとめて寄付、というハナシなら、言っちゃなんだがよくあること。
ただ、そこに「伊達直人」と書いてあったのが、40代以上の琴線に触れた。
子供の頃に熱中し、長じてはテレビで実際の(というのも変だけど)タイガーマスクに熱狂した世代。
あのテレビ漫画(当時はアニメとはいわなかった)の伊達直人や、ちびっこハウスの子供たちを思い出した。
観ていたころは自分も子供だったけど、今大人になり、いい年になって、その位の寄付をする金ならある。今なら自分もタイガーマスクになれるかもしれない!と思って、「俺も俺も」となった。
しかし、このニュースで心暖まったのは40代だけではなく、60代、70代もいる。伊達直人になんの思い入れもない人たちは、桃太郎だとか、遅れてきたサンタクロースだとかを名乗り、もっと若い人たちはあさりちゃんを名乗る。
で、で、では、お、おおくぼきよしを、な、名乗っている人は、ど、どうなんだろうな。よ、よく、わからないんだな。
ここんとこ、景気が悪いとか派遣切りとか無縁社会とかワーキングプアとか年金未納とか鳥インフルエンザとかそんなハナシばかりだったので、国民すべてがそういう環境に浸っていたかというとそんなことはなかったのであった。
金があるところにはあるし、儲かっている会社もある。ただ、国を覆っている雰囲気がそういう人の行動を面白く思わないようなところがあって、行動するのが憚られたのだ。それを、最初にランドセルを寄付した人の「伊達直人」という名前が風穴を開けた、と言えるのではないだろうか。
しかし、そんなことはどうだっていいのである。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011011202000040.html
(引用開始)
「自分も役に」男性が100万円 首都圏でも続々
2011年1月12日 朝刊
「伊達直人」などを名乗る人物からの寄付は、十一日も各地で相次いだ。一方で子どもたちには不向きのプレゼントもあり、施設側が困惑するケースも出ている。
千葉県君津市の君津児童相談所には六十代ぐらいの男性が訪れ、「伊達直人の寄付に影響を受けた」と百万円を寄付した。県児童家庭課によると、男性は匿名を希望しながら「自分も役に立ちたい。ランドセルを購入してほしい」と告げ、帯付きの一万円札百枚を職員に手渡した。
東京都内では、足立児童相談所でランドセル二個が、練馬区の石神井学園では旅行券と図書券十万円分ずつが見つかった。葛飾区と品川区の民間の計三施設には図書カードやランドセル、現金が伊達直人名で届いた。
世田谷区の玉川署では、七十歳くらいの男性が「養護施設に届けて」と言い、十万円相当の商品券と「子供達の為に使って下さい。伊達直人より」との手紙が入った紙袋を受付に置いて立ち去った。
「タイガーマスク」の原作者、故梶原一騎さんが昭和二十年代に入所していた川崎市中原区の児童養護施設「新日本学園」にも、ノート四十冊や色鉛筆三セットなどが届いた。紙袋には「ランドセルじゃなくてすみません」と記した伊達直人名の手紙もあった。
横浜市南区の市中央児童相談所では十日夜、ボクシンググローブなどの入った段ボール箱五つが「お役に立てば幸いです OSK32」と書いた紙を添えて置かれていた。相談所は「気持ちはうれしいが、子どもたちがすぐ使えるものではなく、宛先も差出人も不明」と拾得物として神奈川県警に届けた。
(引用ここまで)
・・・梶原一騎が養護施設にいたとは知らなかった。こういう「小ネタ」を丁寧に拾って記事にしている東京新聞はエライ。
それにしても、ここで問題にしたいのが二つ。
1)日本の税制は、寄付をする人に冷たい。また、寄付をするような風土がない。
アメリカなら、ウォーレン・バフェットの作った財団にビル・ゲイツが私財の殆ど(だったっけ)を寄付するようなのが、ある意味当たり前のようにある。つまり、稼いだ人は、社会に還元するような雰囲気(ちょっと違うな)がある。
しかし、日本では、税制の後ろ楯かないこともあり、寄付する人は多くない。
行きつけの文房具屋のオーナーは、売れ残りそうな筆記具をラオスなどに大量に寄付しているが、そんなのは例外。
「フォーブス」だかどこかで、世界に名だたる富豪に名を連ねているユニクロの柳井正とか、先のビル・ゲイツと組んで一時はマイクロソフト副社長にまでなった禿こと孫正義とか、インターネット上での物販の仕組みを造り、プロ野球チームとサッカーチームを持つ楽天の三木谷がどこかに寄付したというハナシは聞いたことがない。
ワタミの渡辺美樹はタイガーマスクに影響を受けてカンボジアに学校を寄付したとインターネットのどこかで読んだ。日曜の朝にこの人が日テレに出てくると「日曜深夜でもビルに煌々と明かりがともっているブラック企業の親玉のクセに」と不愉快なのだが、この件については許して遣わす。
ついでにいうと、かわいらしい子供服で人気を集めるミキハウスは売れ残りの服をどこかの施設に寄付しているのだろうか。
ミキハウスの服って結構高い。手間もかかっているらしいが、それなりに儲かっていることに違いはないはず。金持ち(とは限らないが)に売って儲けた金で、恵まれない子供たちに売れ残りをあげても、罰は当たらないんじゃないかね。
今どき着る服がない子供がいるのか、と思うが、都営住宅に住んでいるとある人に聞くと、服がないとか靴が買えないとか、そういう人がいるのである。
子供たちに人気のテレビゲームで儲けている任天堂やスクエアエニックスや、バンダイナムコのスケベ名誉顧問こと中村雅哉は、一代で築いた財産の少しでも恵まれない子供たちのために費やしただろうか。
マクドナルドは、病気で長期入院している子供とその親のための家を作っているから、ちょっとだけ許すが、原田泳幸は、儲けているんだからちょっとくらいポケットマネーを出せ。
「人情紙風船」の世の中で、貧者の一灯が日本中を明るくしているときに、ひねくれものの私はこういうことを考えてしまうのである。
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また今日もデカい字で書いてますが、全然意味はありません。
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